HYBEとの対立を家族に例えたNewJeans
2024年7月24日、ソウル中央地裁で行われたADORとNewJeansメンバーの専属契約有効性をめぐる第3回弁論において、NewJeans側が会社に対する深い不信感を露わにしました。彼女たちは今回の騒動について、「まるで家庭内暴力を振るう父親が母親を家から追い出したような状況」と強く非難しました。
NewJeans側によると、今回の対立の発端は2024年4月、HYBEが当時ADOR代表であったミン・ヒジン氏に対する監査を開始したことにあるといいます。ミン氏は「I’LL-ITに関するコンセプト盗用疑惑」を提起し、NewJeansを守ろうとした行動がきっかけだったと主張しています。しかし結果的に彼女は不当に解任され、NewJeansが信頼していたADORは「今のADORとは別物」になってしまったというのです。

NewJeans側は、「法人が同じでも、社員が総入れ替えされた今、私たちが頼っていた会社はもう存在しない」と述べ、現状を「SIMカードを入れ替えたスマートフォンのようだ」と例えました。
「ハニを嘘つきにした」——事件の深刻さを指摘
さらにNewJeans側は、メンバーのハニが控室で無視された出来事についても言及しました。入室時の映像は残されていたものの、退室時の映像は削除されていたと主張し、「これはハニを嘘つきに仕立て上げた出来事」であり、メンバーの信頼関係を根本から崩すきっかけになったと訴えました。
また、「ミン・ヒジン氏がいたからこそ、メンバーを守る発言や対応が可能だった。現在のADORはHYBEの傘下で、メンバーを守れる状況ではない」と強調しました。
NewJeans側はさらに、「HYBEのバン・シヒョク議長はガールズグループでの成功例がなく、ミン・ヒジン氏の成功が彼にとって負担となり、嫉妬が葛藤の背景にあったのではないか」とも指摘しました。ミン氏の率直な発言が、逆に監査や解任へとつながったと分析しています。
活動への影響とファンの反応
この一連の出来事は、NewJeansのメンバーたちに深刻な心理的影響を与えており、「事務所の近くを通るだけで不安発作を起こすメンバーもおり、うつ病の治療を受けている者もいる」といいます。

NewJeansは2022年のデビュー以来、「New Jeans」「Hype Boy」「Attention」などのヒット曲で世界的な注目を集め、「OMG」「Ditto」「Super Shy」などの曲でK-POP界をリードしてきました。ミン・ヒジン前代表の独自のコンセプトと音楽性により、10代のアイコンとしての地位を確立し、ビルボードチャート入りや海外授賞式での受賞など、K-POPガールズグループの中でもトップクラスの成果を上げてきました。
しかし、ミン氏の解任以降、所属事務所との対立が激化し、今回の裁判に発展しました。NewJeans側は、ミン氏の不在とADORの経営陣交代により、信頼関係が完全に崩れたと主張しています。
ファンや一般大衆の反応は分かれており、「NewJeansの言葉を聞いて状況が理解できた」「メンバーが精神的に苦しんでいるのが気の毒」と同情する声がある一方で、「法的な契約は守るべき」「ミン・ヒジン個人とNewJeansは分けて考えるべきだ」という冷静な意見も見られます。
裁判の結果次第では、NewJeansの今後の活動方針や所属事務所の構造に大きな変化が予想されており、次回の弁論にさらなる注目が集まっています。
